脳動脈瘤について 健診会 東京メディカルクリニック

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脳動脈瘤検査について

脳動脈瘤とは

脳動脈瘤は、脳の動脈の脆弱化や皮薄化した一部がこぶや風船のように膨らんだもので、動脈壁が高血圧や血流分布の異常などのストレスを受けて徐々に拡張したものと考えられています。

脳動脈瘤の好発部位

特に分岐の豊富な大動脈輪(ウイリス動脈輪)が好発部位になります。

脳動脈瘤の好発部位
  • 内頚動脈後交通分岐部(IC-PC)
  • 前交通動脈(A-com)
  • 中大脳動脈第一分岐部(MCA)
  • 脳底動脈終末部(basilar top)

脳動脈瘤の原因

脳動脈瘤の原因

先天的なものが多く、動脈壁に存在する生まれつきの異常が原因となります。
また、遺伝的要因も否定できず、脳動脈瘤の家族歴がある場合は発症の確立が高まるという研究結果もあります。
その他の原因として、頭部外傷、高血圧、感染、腫瘍、動脈硬化、血管系のその他疾患、喫煙、薬物乱用などがあげられます。
まだ分かっていないことも多く、遺伝的要因もなく、喫煙や高血圧などのない方にもできる場合があります。

脳動脈瘤の症状

通常は脳動脈瘤ができても、なんの症状も現れないことがほとんどです。
まれに大きくなった脳動脈瘤が組織や神経を圧排し、目の上や奥の痛み、顔の知覚低下や麻痺、瞳孔散大、視野異常、眼瞼下垂などの症状が現れることがあります。
脳動脈瘤に気づかず破裂してしまった場合(くも膜下出血)には、激しい頭痛、複視、吐き気・嘔吐、項部硬直、意識消失などの症状がおこります。

脳動脈瘤はこんなにも突然死のリスクが高い!

脳動脈瘤検査について

くも膜下出血の原因は、くも膜下にはり巡らされた脳の栄養血管である動脈の一部が切れる事でおこります。くも膜下出血を発症した方の約8割から9割は、「脳動脈瘤」と呼ばれる動脈のコブからの出血です。
また、脳動脈瘤は、大きくなって周りの神経や脳の働きを妨害する症状で発見される事もありますが、ほとんどは切れる瞬間まで無症状です。
その他のくも膜下出血の原因には、脳血管の壁が裂けて出血する場合(脳動脈解離)、怪我で血管が切れる場合、脳血管の奇形である脳動静脈奇形から出血する場合、血液の病気や内臓の病気で血が止まりにくいために出血する場合、などがあります。まれに、色々と検査をしても原因が突き止められない場合もあります。

こんな生活習慣の方は脳動脈瘤になりやすい

遺伝的な要因と環境要因があります。家族や家系内にいらっしゃる場合、脳動脈瘤の発症リスクは高くなります。また、環境要因としては、喫煙と高血圧、大量飲酒があります。まだ分かっていないことも多く、遺伝的要因にもなく、喫煙もせず、高血圧がない方にも脳動脈瘤ができる場合もあります。成人の2〜5%(100人に対して2〜5人)にこのような瘤が発見されると報告されています。

脳動脈瘤の検査の種類

ほとんどの脳動脈瘤は動脈が枝分かれする部分にできます。また、脳全体を覆う様に広がる動脈の始まりである脳の底(脳底部)によく見られます。
脳動脈を検査(スクリーニング)するにはMRI検査で結果を描出するMRAが有用です。
MRAは造影剤などを使わずに血管を描出する非侵襲的な検査です。
その他に造影剤を使用する造影CTやカテーテルを使用するアンギオグラフなどがありますが、精度は高いですが侵襲的な検査ですので、脳ドックはMRI検査で行います。

もし脳動脈瘤が見つかったら?

日本脳ドック学会では、脳動脈瘤の最大径が5mm以上、または5mm未満でも一定の条件を満たせば手術を検討することを勧めています。それに当てはまらない場合でも、破裂の可能性、治療をすることのリスク、脳動脈瘤の形状や位置、患者さんの希望などを考慮して、個々のケースに合わせて臨機応変に判断します。

判断する際のポイントは

全身状態:

  • 年齢・性別や、高血圧・糖尿病などの有無により治療をすることのリスクは異なります。
  • 腎機能が悪い人、造影剤アレルギーの人では造影剤が使いにくく、血管内治療は勧められません。

脳動脈の位置:

  • 破裂の危険性が高い部位かどうかを確認します。

脳動脈瘤の形状:

  • 極端に大きいもの、不規則な形状のものは、破裂の危険性が高いと言われます。

治療のリスク:

  • 治療中に脳動脈瘤が破裂したり、周囲の血管や神経を傷つけたりすると、麻痺などの後遺症や死亡につながることがあります。
  • 開頭手術では、動脈瘤が最大径20mm以上、脳の深いところにある、細い動脈である穿通枝が関与する場合は、後遺症の出る可能性が高くなります。
  • 血管内治療では、動脈瘤の大きさや形状、位置によって、治療の難度が変わります。
  • 抗血小板薬が服用できない時は、治療できません。

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