健診・ドック検査結果ガイド
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消化器の検査18血液中の「ペプシノゲン」の量を測ることによって、萎縮性胃炎の程度を調べる検査です。ペプシノゲンとは、タンパク質の消化酵素のもとになる物質で、血液中の量が減少すると胃粘膜の萎縮も強くなり、萎縮が強いほど胃がんになりやすいといわれています。鳥肌胃炎胃粘膜に大きさが均一な結節状顆粒状の隆起が密集して認められ、あたかも皮膚にみられる鳥肌のように観察されることから名称されています。前庭部(胃の出口付近)で観察されることが多く、若年成人のピロリ菌感染者の特徴的な内視鏡所見であり、胃癌発生リスクが高いことが報告されています。ピロリ菌除菌治療により鳥肌胃炎は改善し、胃癌発生リスクも低下することが期待されています。びらん性胃炎胃体部にも認められますが、前庭部(胃の出口付近)に多く認められます。数㎜大の発赤を伴い、多発することが多いです。中央部は陥凹し、白苔を伴うこともあります。単発性で不整形の場合、癌との鑑別が必要です。経過観察または精密検査が必要です。十二指腸潰瘍十二指腸の粘膜に欠損が生じた状態です。原因は主にピロリ菌感染であり、その他に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などがあります。重篤な合併症として、出血、穿孔、穿通、狭窄があり、治療が必要です。ピロリ菌除菌治療により、潰瘍の再発はほとんどなくなります。憩室壁の一部がポケット状に外側へと膨らんだものです。胃X線検査や内視鏡検査で偶然見つかることがほとんどで、多くが無症状であり、放置してもよい所見です。十二指腸傍乳頭憩室では、胆石や膵炎を合併することがあります。また、まれに急性憩室炎を起こして、治療が必要になることもあります。ペプシノゲン検査血液

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