血色素(ヘモグロビン) (血液)
基準値
基準値 | 男性:13.1~16.3g/dL |
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女性:12.1~14.5g/dL |
この検査で疑われる病気
- 高値:多血症、脱水
- 低値:鉄欠乏性貧血、慢性出血性貧血 等
ヘモグロビンが高い場合は多血症や脱水症などの疑いがあります。喫煙やストレスなどによっても数値は上昇します。
気をつけなければいけないのは多血症です。多血症は血液中の赤血球の量が異常に増加してしまう病気のことで、体重低下・慢性的な疲労・目の充血・身体の各所のかゆみなどの症状が現れます。
放置するといずれは脳梗塞や心筋梗塞の原因にもなる怖い病気ですので、健康診断でヘモグロビンの数値が高く、思い当たる症状があったらなるべくすぐに詳しい診断を受けましょう。
貧血は、何らかの原因によって赤血球に含まれるヘモグロビン(血色素)の量が減ることです。
女性は 11g/dl 以下、男性は 13g/dl 以下だと「貧血」と判断されますが、この程度ではほとんど自覚症状はありません。
健診では病気の早期発見を目的としていますので、上記の基準値を採用しています。
男女とも 10g/dl 以下になると、「中等症から重症の貧血」で、貧血になると全身の細胞に酸素が行き渡りにくくなり、頭痛やだるさ、肩コリなどの症状を引き起こします。息切れやめまいなども現れてきます。
赤血球の中に含まれるタンパク質で、酸素と結合して全身に運ぶ役割を担っています。
これが不足すると、赤血球数が基準値内でも、鉄欠乏性貧血の可能性が高くなります。
貧血対策として、ヘモグロビンの合成材料となるタンパク質や鉄の摂取は欠かせません。タンパク質を含む食品(魚・肉・卵・大豆・乳など)や、鉄を含む食品(豚レバー・大豆・ごま・しじみ・あさり・ほうれん草など)の摂取を心掛けましょう。これらの食品には、赤血球の形成に欠かせないビタミンB12や葉酸も豊富に含まれます。
普段は意識することはほとんどないヘモグロビンの数値ですが、その数値が低くなったり高くなったりすることで、身体は意外なほど多くの影響をうけます。
ヘモグロビンの数値が気になったら日常生活を振返ってみることも大切です。